光回線を売り込むプロジェクトで能力を知る

2011.11.24

仕事と学問は似ている。私は以前、学生たちをいくつかのチームに分け、指定したエリアの住人に対して光回線を売り込むというプロジェクトを指導したことがあります。営業マンなら一人でやるところをチームで動くこと、私も学生も利益(売り上げ)を目的にしていないことを除くと、仕事とまったく変わりません。ひとつの商品、この場合光回線を売ろうとすると、どんなことを考え、どう行動すればいいのかを学生たちに考えさせ、実際に動いてもらうのですが、見ているとなかなか面白いのです。

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まず学生たちがしなければならないのは、営業対象をはっきりさせることです。すでに光回線を導入している家庭に対して売り込んでも意味がないわけですから、各家庭の通信環境を調べる。アンケート調査に協力してもらうのです。そして、この家庭は売り込みの対象になると思ったら、光回線の商品説明をして、できれば買ってもらうということになります。このアンケート調査の段階で、チームによって差が出てきます。アンケート調査が売り込みの前段階になるので、なるべく調査に協力してもらうことが重要になってきます。いくつアンケートを取れたかが、まず問題になるのです。あるチームは一日に10件、アンケートを回収してきました。100軒回って10件回収してきたといいます。別のチームもやはり10件回収してきましたが、彼らは20軒しか回っていません。一日10件という実績は同じですが、この違いは実は大きいのです。100軒回って10件取ってきたチームは、別の言い方をすると90軒に断られている。90軒を捨ててしまったわけです。ところが20軒回ったチームは10軒に断られただけですから、100軒を基準に考えれば、まだ可能性のある家庭を80軒残していることになる。翌日以降、残りの80軒を回れることになります。とにかくアンケート数を稼ぐのが第一の関門と考えたところは同じですが、一方は回る家庭の数も稼ごうとした。たくさん回ればそれだけたくさん回収できると考えたわけです。ところがもう一方のチームは、そうは考えなかったのです。ここでまずひとつ、差がつきました。